
- FXの「すくみ」とは複数の通貨ペアの傾きを利用したサヤ取り手法の一つ
- 自動売買などで取引することを推奨
FXのすくみ(竦み)とは?
「すくみ(竦み)」とは複数の対象が相手に対してそれぞれ得意なものと苦手なものを持ち、互いに動きが取れない状態のことを表しますが、FXで言う『すくみ』とは異なる通貨をそれぞれ持ち合うことで相場の上昇/下落を利用して利益を上げるサヤ取り(アービトラージ)手法の一種のことを言います。
ちなみに対象となる通貨が3つの場合は「3すくみ」、5つの場合は「5すくみ」などと呼びます。
「すくみ」の一般例

じゃんけんは典型的な「3すくみ」の状態です。
グーはチョキに強く、
チョキはパーに強く、
パーはグーに強い
それぞれ強みと弱みで相殺されることで「すくみ(竦み)」が発生すると言うわけです。
FXのすくみの例
FXのすくみの例として日本円・米ドル・ユーロの3通貨ですくみをした場合で説明します。

- 米ドル/円(USD/JPY)の買い
- ユーロ/米ドル(EUR/USD)の買い
- ユーロ/円(EUR/JPY)の売り
上図のように3通貨ペアをそれぞれ保有します。
仮に他が変わらず、もし米ドルが10%上がった場合、「米ドル/円は10%上昇、ユーロ/米ドルは10%下落、ユーロ/円は変わらず」と言う結果になります。
同じケースで、もしユーロが10%上がった場合、「米ドル/円は変わらず、ユーロ/米ドルは10%上昇、ユーロ/円は10%下落」と言う結果になるはずです。
つまり利益と損失が相殺されて結果が変わらない状態が、FXのすくみ(竦み)と言われるものです。
ただ上記例のようにそれぞれを通貨ペアを持ち合っているだけでは、利益と損失で相殺されるため儲かることができません。
具体的にトレードに使うには相場の歪み(ゆらぎ)を利用してサヤ取りを行う必要があります。こちらは次に説明します。
すくみを使ったトレード手法
次に すくみを利用した具体的なトレード手法を説明します。

こちらは1996年9月~2020年3月までの米ドル/円(USD/JPY)、ユーロ/ドル(EUR/USD)、ユーロ/円(EUR/JPY)月足 騰落率チャートです。

【プチ情報】
騰落率の比較チャートはGMOクリック証券のプラチナチャート+で見ることができます!
※参考:比較チャートが使えるFX会社
日本・米国・ヨーロッパのような比較的安定している国の通貨の場合、均衡が保たれており為替レートも安定しがち(つまり3すくみの状態)ですが、状況により大きく偏る場合があります。上図の場合、+10% ~ -10%程度は安定な状況、+20%以上や-20%以下になると偏っている状況と言えるかもしれません。
為替市場のような非常に大きなマーケットでは市況や政治・政策など何かしらで極端に偏っている状況はいずれ落ち着きを見せる事が多い(つまり元の為替レートに戻ることが多い)ため、実トレードではその傾きを利用します。

1997年1月を起点にすると、それぞれの通貨は以下のような傾きであることがわかります。
ポイント1: 円が最も強く、ドルが中間、ユーロが最も弱い
ポイント2: ユーロが最も強く、円が中間、ドルが最も弱い
ポイント3: 円が最も強く、ユーロが中間、ドルが最も弱い
※参考:円高・円安とは?
ポイント1~3時の通貨の強さ(傾き)を図で表すとこちらのイメージになります。

ポイント1~3では、最も強い通貨ペアの傾きがいずれも30%を超えているため、投資としては逆の注文(ポイント1の場合はユーロ買い&円売り)を設定することで通常時に戻った際の利益に繋がりやすくなるということです。
これが「すくみ(傾き)を利用したサヤ取り方法」です。
※参考:FXのサヤ取りとは?
すくみを使うなら自動売買が便利
先ほどまでの説明の通り、すくみを使ったFXトレードは通貨の傾きを利用した取引手法になるため、2すくみより3すくみ、5すくみより7すくみ、と対象とする通貨ペアが多いほうがより安定的に且つ効果を発揮しやすい傾向にあります。
とは言え、7すくみで毎日毎日7通貨ペアのレートをチェックして傾きを計算するだけでも大変な作業で副業トレーダーの方は敬遠しがちになると思います。
そう言った際に役に立つのが一部のFX会社で提供しているリピート系自動売買ツールです。これらを利用することで非常に簡単にすくみを使ったトレードが可能となるために最後にご紹介したいと思います。
※参考:リピート系自動売買とは?
おすすめのリピート系自動売買ツール

紹介したいのは当サイトの自動売買ツールおすすめランキングでも1位のインヴァスト証券のトライオートFXです。
トライオートFXには2すくみに最適とも言われる豪ドルとNZドルのレンジを利用した売買ロジック「コアレンジャー_豪ドル/NZドル」が標準実装されていますし、その他にもすくみ系の売買ロジックが複数用意されています。
もちろん自分ですくみ売買ロジックを組みたい方にはビルダー機能を使うことで比較的簡単に複数すくみでの自動売買が可能となります。
更にインヴァスト証券には”トライオートETF”と言う株式/商品指数を投資対象にしたサービスもあるため、「日経平均・ダウ・米ドル/円の3すくみ」などと言ったオリジナリティの高い売買ロジックを組むことも可能です!

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