クラウドファンディング とは?仕組みやメリット・デメリット、種類を比較解説!

まだこの世にない商品・サービスや、応援したい企業などに出資ができることで話題のクラウドファンディング
支援する人にもお金や商品によるリターンや節税などの利益があり、支援する側にもされる側にもメリットがあるため注目が集まっています。

ここでは、クラウドファンディングの仕組み、クラウドファンディングの種類、それぞれのメリット・デメリット、具体的にはどのようにしたら支援できるのかについて、基礎から説明します。

クラウドファンディングとは

クラウドファンディングとは

クラウドファンディングとは資金を調達したい人がプロジェクトを公開し、不特定多数が支援を行うシステムのことです。

そもそものレベルで理解するために、まず言葉の意味に注目しましょう。クラウドファンディングは「群衆(クラウド)」と「資金調達(ファンディング)」を組み合わせた造語です。この組み合わせ通り、資金調達に幅広く多くの人が関われるようになったのがクラウドファンディングです。

日本での「クラウドファンディング」は、インターネットを利用したサービスを媒介して行われることが主流です。「資金調達(ファンディング)」は、クラウドファンディングが出来る前から存在しており、一般的には「資金調達(ファンディング) = 金融機関や関係者などから出資を受ける」でした。

しかし、インターネットを媒介にすることにより不特定多数(=「群衆(クラウド)」)が出資を募ること、そして不特定多数が支援することが可能となり、従来の資金調達より、早く広く調達することが可能になりました。このような調達方法のことをクラウドファンディングと呼んでいます。

資金調達を受けたい人や企業、支援したい人の双方の範囲が大幅に拡大しているという点が、クラウドファンディングの最大の特徴と言えます。

クラウドファンディングの仕組み

クラウドファンディングの仕組み

クラウドファンディングという場合、特に日本においてはインターネット上における各種サービスを媒介としたやり取りを指します。

資金を調達したい人や企業は各種サービスを通じて、プロジェクトの概要や魅力、目標金額等を公開します。公開された情報を見て、何かしらのメリットや社会的意義を感じた支援者が寄付や投資という形で資金を支援します。

クラウドファンディングの歴史

クラウドファンディングの歴史

日本においては、2011年にクラウドファンディングのサービスが開始されました。2011年は東日本大震災があった年だったこともあり、当初は寄付の新しい形としてクラウドファンディングが定着した面もあります。

2011年のスタート段階では社会貢献的な意味合いの強かったクラウドファンディングですが、後述するさまざまなクラウドファンディングの種類も登場しています。現在では、金銭的なリターンを期待した上での支援、より投資色が強いものなど、ひとくちにクラウドファンディングとは言えないほどにバリエーションが豊かになっています。

あの有名な像にも活用されていた
自由の女神

世界では、17世紀には既にクラウドファンディングの萌芽が見られており、代表的なものとしては自由の女神の台座があります。こちらは100万人以上の人が1ドル以下の少額を寄付して実現しました。自由の女神の完成は、1886年と140年近く過去のことです。

こういった歴史的経緯もあり、日本よりもクラウドファンディングが浸透している国は少なくありません。実際にアメリカにおいては、日本よりも10年早い2001年にはインターネット上でのクラウドファンディングのプラットフォームが開始されています。
日本のクラウドファンディングの文化はまだまだ発展途上と言っても差し支えないでしょう。

出資者(支援者)、起案者のメリット・デメリット

出資者出資者(支援者)

メリット

  • Merit1
    税額控除になる種類もある
    寄付型クラウドファンディングの場合、出資金(支援金)が税額控除の対象になります。控除は「寄附金控除(所得控除)」と「寄附金特別控除(税額控除)」の2種類があり、どちらか有利な方を選ぶことができます。全てのプロジェクトが対象とは限らないので、出資する前に確認する必要があります。
  • Merit2
    社会貢献につながる
    出資をすること自体が社会貢献につながるプロジェクトもあります。
  • Merit3
    さまざまなリターン
    プロジェクトによっては、出資者(支援者)に対しリターンが用意されています。リターンは有形無形さまざま。モノやサービスなど多岐にわたり、ユニークなリターンが用意されているのもクラウドファンディングの魅力のひとつ。金銭的なメリットが生じる種類のものもあり、投資としてのメリットも注目されています。
  • Merit4
    起案者との距離が近い
    クラウドファンディングを実施しているプラットフォームの多くは、出資者(支援者)と起案者がコミュニケーションを取ることが可能となっています。起案者をより近い距離間で応援することができ、SNS等を通じてプロジェクトの進行を確認することも可能です。

デメリット

  • リターンを得ることができない場合もある
    想定されていたリターンを得ることができない可能性があります。また、支援したとしても出資した資金が予定されていたプロジェクトには使用されないということも考えられます。支援する前に信頼できるプロジェクトなのか、どういった人物か起案しているのかをよく確認する必要があります。
発案者(支援調達者)発案者(支援調達者)

メリット

  • Merit1
    資金調達の可能性が広まる
    大きなメリットとして、これまでは資金調達が不可能だった事業においても、クラウドファンディングを活用することで資金を集められるようになりました。
    具体的には、中小企業や個人などの事業規模が決して大きくないプロジェクトであっても出資を呼びかけることが以前よりも劇的に容易になりました。
  • Merit2
    事業以外でも支援を呼びかけられる
    例えば、資金回収の見込みが立たないようなプロジェクトであっても、社会貢献や寄付という観点からの資金調達がクラウドファンディングであれば可能です。この他にも、将来的な可能性、もしくは夢への熱意を感じてもらうことができたら出資を受けることができます。
  • Merit3
    新たなファンの獲得
    出資することでファンになってくれる支援者を増やすことができます。また、サービス・商品の認知などマーケティングの用途としても活用できます。

デメリット

  • 資金調達ができない可能性がある
    見過ごせないのは、資金調達ができない可能性があるという点です。プロジェクトの意義やリターンの魅力を上手く伝えることができず、目標としている金額が集まらないということも決して珍しくはありません。
    クラウドファンディングによっては目標金額に到達しなければ資金を全く得られないというケースもあります。必ずしも資金を得られるとは限らないという点は、起案者側はよく留意しておく必要があるでしょう。

クラウドファンディングの種類

クラウドファンディングには様々な種類があり、内容や目的も大きく異なります。ミスマッチを防ぎ、多くの方がより活用できるように代表的なクラウドファンディングを2つのタイプに分けて紹介します。

金銭のリターンを求めないタイプ

寄付型 購入型

寄付型クラウドファンディング

寄付型クラウドファンディングのイメージ

寄付型クラウドファンディングとはその名の通り寄付という形で支援する形式のものです。

寄付であるため、支援者は基本的には何かしらのリターンを受け取るということはありません。プロジェクトによっては、手紙や写真などのリターンがついているものもありますが、一般的な寄付同様にリターンを期待しないものとなります。

代表的なものとして「Readyfor Charity」や「CAMPFIRE(寄付型)」があげられます。寄付型クラウドファンディングは、災害時の支援や被災地への支援などのプロジェクトに多く、社会貢献の意味合いが強いものが多いのも特徴です。

日本において、最初に定着したクラウドファンディングとも言える存在です。

購入型クラウドファンディング

購入型クラウドファンディングのイメージ

購入型クラウドファンディングとは「購入」に重きを置いており、支援することで物やサービスといった何かしらのメリットを受け取ることができるクラウドファンディングです。

寄付型は社会貢献など慈善の意味合いが強く、支援者へのリターンは重視されていませんでしたが、購入型はよりリターンが重視されリターンを「購入」することを目当てでの支援も可能となっています。

代表的なサービスとして「CAMPFIRE」や「Makuake」があげられます。サイバーエージェントグループでもある「Makuake」は2019年12月に上場したことが話題となりました。

「All or Nothing型」と「All In型」とは?
「All or Nothing型」と「All In型」の違い

購入型では起案者側にも特徴があり、「All or Nothing型」と「All In型」という2つの形式が用いられています。各プロジェクトにどの形式なのか記載があります。

All or Nothing型

目標金額が集まらなければ、支援を得られないという形式です。0か100かいずれかとなっており、目標金額が集まらなければプロジェクトが実行できない場合などはこちらが選択されるケースが多いです。

All In型

目標金額に達成しなくても支援を受け取ることが出来る形式です。仮に支援を表明した人が1人であっても、その1人からの支援金を受け取ることができます。

金銭のリターンを求めるタイプ

融資型 ファンド型 株式投資型

融資型クラウドファンディング

融資型クラウドファンディングのイメージ

融資型クラウドファンディングとは個人投資家から小口での投資を集め、融資型クラウドファンディング事業者が媒介となり、資金を必要としている起案者(調達者)に融資をするものです。

起案者(調達者)は融資を利息をつけて返済をする必要があり、投資家は利息がプラスされた返済額を分配金として受け取ることができます。

融資型はソーシャルレンディングとも呼ばれ、どちらかというと後者の名称で日本では定着しています。代表的なサービスとして「OwnersBook」や「SBIソーシャルレンディング」があげられます。

ファンド型クラウドファンディング

ファンド型クラウドファンディングのイメージ

ファンド型クラウドファンディングとは出資(支援)のリターンが投資先の事業の売上に基づいて分配金や特典を受け取ることができるクラウドファンディングです。

融資型との大きな違いは、投資先の事業の売上に基づいて分配金が変動する点です。融資型では、元本に利息をプラスするという形のため、リターンの額も事前におおよそ計算することが可能でした。

ファンド型の場合は、売上に基づくためリターンに変動があります。売上が大きければ金銭的なリターンも大きくなりますが、逆に売上が伸びない場合は損(元本割れ)をしてしまう可能性もあります。

また、購入型のような特典を受け取ることが出来る点もファンド型の特徴です。日本では「セキュリテ」がその代表的な例としてあげられますが、我が国のクラウドファンディングとしては、比較的なマイナーな部類に入ると言えます。

株式投資型クラウドファンディング

株式型クラウドファンディングのイメージ

株式投資型クラウドファンディングとは非上場企業の株に投資することができ、リターンとして株式を発行する仕組みのクラウドファンディングです。

株式投資型クラウドファンディングでは、年間の投資額に企業側は1億円、投資家側にも一企業50万円の上限がある点も特徴のひとつです。

これまで上場企業以外への株式投資は限定されていましたが、法改正により株式投資型クラウドファンディングが可能となり、2017年からサービスがスタートしました。 投資家から見た株式投資型のメリットは成長企業の株主になれる点があげられます。飛躍的に企業が成長し上場した場合は、株の価値も飛躍的に向上するので大きなリターンを得られる可能性があります。

しかし、株式型投資で取得した非上場企業の株式は自由に売却をすることができない点は注意が必要です。企業が成長しなかった場合は全くリターンを得ることができなかったということも可能性としてはあります。

代表的なサービスとして国内シェアトップの「FUNDINNO」や「CAMPFIRE Angels」があり、最近では「ユニコーン」や「イークラウド」など、新規参入する企業が多いのも特徴です。

クラウドファンディングの特徴

出資者(支援者)

寄付型 購入型 融資型 ファンド型 株式型
出資の動機 社会貢献 モノやサービスへの共感、興味 資産運用における利回り 金銭リターンや、モノ・サービスへの共感 配当金やIPOなどによるキャピタルゲイン、ベンチャー企業の応援
一人当たりの出資額 500円程度〜 500円程度〜 1万円程度〜 1万円程度〜 同一の会社が発行する株式につき1年間に50万円以下
出資期間 社会貢献 数ヶ月から2年 数ヶ月から3年 数年から10年 長期投資
メリット たくさんの寄付案件を比較して、自分の方針に合った案件を選べる。 自分が興味関心を持っているモノやサービスの開発支援を行える。成果物をいち早く手にできる。 短期で資金回収ができたり、預金や国債などよりも高金利である。 個別のプロジェクトを自分で見極めてから投資できる。配当以外に、モノやサービスを受け取れることもある。 少額から非上場企業に投資できる。株主として、配当やキャピタルゲインを得られる。
デメリット 運営会社が実は詐欺的に資金集めをしている可能性がある。 成果物が完成しないことや、大幅に完成が遅れることがある。 運営会社が実は詐欺的に資金集めをしている可能性がある。 事業が頓挫してしまい、元本が返ってこないケースもある。 ベンチャー企業は倒産する可能性が上場企業と比較すると高く、その際は大きな損失を被る可能性がある。

発案者(資金調達者)

寄付型 購入型 融資型 ファンド型 株式型
資金調達者と目的 個人や福祉団体などがボランティアなどに必要な資金を集める。 個人や中小企業が事業資金などの活動資金を集める。 個人や中小企業が新事業やリスクの高い事業に向ける資金を集める。 個人や中小企業が新事業やリスクの高い事業に向ける資金を集める。 主にベンチャー企業が事業を行っていくための資本の調達を行う。
資金調達額 数万円から数百万円 数万円から数百万円 数十万円から数億円 数百万円から1億円程度 数百万円から1億円程度
メリット 不特定多数から調達でき、返済する必要がない。 資金は返済する必要がない。また、採算を確保した上で商品開発を行うことができる。 自身の信用に応じた金利を設定できる。今まで銀行などから融資を受けられなかった人にも資金調達を行える可能性がある。 事業で得た成果に応じた配当を支払うので、事業リスクを分散できる。 資本金による調達なので、返還する必要は基本的にない。自己資本比率の上昇も図れる。
デメリット 商品開発に必要な資金が集まらない可能性がある。 期日までに資金が集まらない可能性がある。 資金が集まらないと事業ができないというリスクがある。 顔の見えない多数の株主がいる状態となり、管理コストが発生する。

クラウドファンディングの選び方

クラウドファンディングの選び方
目的を明確にしておく

金銭的な見返りを期待しているのか、純粋に寄付や応援の気持ちなのかは事前に明確にしておいた方がクラウドファンディングをより良く活用できます。

起案する側から見たときには、一定程度まで収益を度外視してでも実行したい社会的意義の側面が強いプロジェクトなのか、もしくはビジネスとして事業の拡大を見込んだものプロジェクトなのかで活用すべきクラウドファンディングは異なります。

適したサービスを選択する

クラウドファンディングを最大限に活用するためには、自分のクラウドファンディングはどの種類なのかの大枠を理解し、その種類のサービスを展開している中から各種条件を照らし合わせて自分にマッチしたものを選択するとよいでしょう。

クラウドファンディングで失敗しないためのポイント

出資者(支援者)側
  • 案件数が豊富かどうか確認する
  • 案件の成約率を確認する
  • 起案者は信用できる人/企業か確認する
起案者側
  • 成約率を確認する
  • 各種手数料を確認する
  • 利用ユーザー数を確認する/企業か確認する

クラウドファンディングの始め方

クラウドファンディングを始めてみたいけれど、まずは何からすればよい?

最後に、クラウドファンディングの始め方を出資者向けに紹介します。今まで紹介した種類どれも共通していますので 以下の手順でクラウドファンディングを始めてみましょう!。

1目的と種類を決める

上記の選び方や種類を参考に、目的にあったクラウドファンディングを選びましょう。

2サービスを選ぶ

種類に適したサービスの中で、特徴を比較して目的に適したサービスを選びましょう。

3プロジェクトの支援

サービスが決まったら、支援したいプロジェクトを探してみましょう!

4プロジェクト終了〜実施の報告

クラウドファンディングには期間があります。
目標達成か未達成かや、集めた資金での実施を起案者は支援者に報告します。

5リターンの受け取り

モノやサービスなどのリターンがある場合は、起案者から支援者へ送られます。

クラウドファンディングに関するQ&A

クラウドファンディングとはどんなものですか?

クラウドファンディングとは、資金を調達するためにプロジェクトを公開し、そこに対して不特定多数の人が支援を行うシステムの事です。

資金を調達する側(起案者)は、プロジェクトを公開することで 賛同した側(支援者)から資金を集める事ができ、支援者はそれによってリターンを得ることができます。※メリットやデメリットについては出資者(支援者)、起案者のメリット・デメリットをご覧ください。

クラウドファンディングのリターンにはどんなものがありますか?

金銭以外のリターンを求める「購入型」「寄付型」クラウドファンディングでは、「プロジェクトの実物」や「記念品・グッズ」などのほか、「支援者のクレジット記載」や「お礼」「イベント参加券」といったものがあります。

「株式投資型」「融資型」といったクラウドファンディングでは「株式」や「分配金」など金銭でのリターンがメインとなります。

クラウドファンディングを利用する際の注意点を教えてください(出資・支援者側)

支援者として、プロジェクトに出資する場合、以下のような注意点が挙げられます。

■プロジェクトが失敗・中止する可能性がある
資金が集まらない、資金が集まっても失敗する場合があります。その場合 起案者側には返金の義務があります。

■倒産・元本割れリスクがある(株式型)
株式投資型の場合は、成長の可能性を秘めている反面、出資した企業がその後 倒産や出資額より株価が落ちる(=元本割れ)といったリスクが存在します。

■原則、支援後のキャンセルができない

おすすめの記事