
オーエムジー(OMG)は、国内で取扱いのある仮想通貨(暗号資産)です。
2020年7月にGMOコインで取扱いが始まったことをキッカケに、コインチェックとビットバンクでも取り扱われるようになりました。
2021年には価格が4倍ほどに上昇しており、投資家に人気の仮想通貨です。
オーエムジー(OMG)とは
オーエムジー(OMG)は、イーサリアムを基盤として開発されたOMG Network上で使用される、独自の仮想通貨です。
OMG Networkは、高速で安価、そして安全でオープンな金融サービスの提供を実現すること」を目的としています。そのOMG Network上で使用される独自の仮想通貨がオーエムジー(OMG)です。
2017年にOmiseGoとして開発・運営がスタートし、2020年6月1日にOMG Networkへとリブランドされました。
オーエムジーの時価総額は約800億円あり、全世界で9000種類以上存在する仮想通貨のうち第70位となっています。
※2022年1月31日時点
1オーエムジー(OMG)の概要
ティッカーシンボル | OMG |
---|---|
価格 | 570円(2021/1/31) |
時価総額 | 約800億円 |
提唱者 | 長谷川潤 |
発行上限 | 140,245,399 |
ICO | 2017年6月 |
コンセンサスアルゴリズム | PoS |
ホワイトペーパー | https://cdn.omise.co/omg/whitepaper.pdf |
公式HP | https://omg.network/ |
オーエムジー(OMG)の価格推移
●オーエムジー(OMG)の価格推移
2開発者は日本人!日本企業も出資
開発者向けクレジットカード決済サービス:Omise
OMGはタイ・バンコクに拠点を置き決済サービスを提供しているOmiseホールディングスが開発を進めている暗号資産です。当初は「OmiseGo」の名称で開発が進められていましたが2020年6月に「OMG Network」へとリブランドされました。
OMGはOmiseの代表も務める長谷川潤氏が主体となって開発を進めており、複数の日本企業も出資している日本との関わりも大きいプロジェクトです。そのアドバイザーにはイーサリアムの提唱者ヴィタリック・ブテリンも名を連ねていることでも知られており、注目を集めています。
3OMGはイーサリアムをベースにしたトークン
OMGはイーサリアムの規格で作成されたトークンで、イーサリアムのブロックチェーン上で利用することができます。イーサリアム規格(ERC-20)のトークンであるため、分散型取引所で同じイーサリアム規格のトークンと交換することが容易に行うことができます。DeFiなどで運用する際も様々なサービスでイーサリアム規格が利用されていますから、OMGも同じように利用でき便利です。
4独自のチェーン OMGネットワーク
最後に、OMGは独自ブロックチェーン「OMGネットワーク」というブロックチェーンも保有しています。このOMGネットワークとはイーサリアムとの互換性もあるブロックチェーンで独自の特徴があります。
次の章ではこの「OMGネットワーク」が具体的にどのような特徴を持つのか確認していきます。
OMG(Network)の特徴
OmiseGoが独自に運用しているOMGネットワーク。主な特徴としては決済の処理速度が速いこと、異チェーン間であっても直接売買取引を行えることが挙げられます。
これだけなら他のブロックチェーンでも代替が可能ですが、なぜOMGネットワークが注目されているのか、どのような独自の技術を持っているのか、具体的に解説していきます。
安くて速いOMGネットワーク
まずOMG独自のブロックチェーンOMGネットワークは、イーサリアムのブロックチェーンに比べ決済手数料が安く、送金にかかる速度も速いことが特徴です。昨今ではイーサリアムチェーンの送金需給の逼迫からgas代と呼ばれる送金手数料が高騰しており、送金したい額より送金手数料が高額なんてこともしばしばあります。
その点OMGネットワークは安価で高速な決済を可能にし、日常的な少額の決済に向いたブロックチェーンと言えるでしょう。
異なるチェーン間でもスワップが可能
「Uniswap」や「Sushiswap」などの「DEX」と分類される暗号資産取引所を耳にしたことは無いでしょうか。
基本的には、CoincheckやGMOコインなどの企業が中心となって取引所を運営、信用を担保する中央集権取引所が一般的ですが、中央に運営する母体となる企業のいない「分散型取引所」の利用が次第に増えています。
分散型取引所ではイーサリアムのスマートコントラクトという仕組みを利用して取引が進められています。しかし、この分散型取引所にはイーサリアムの規格で作られたトークンとの交換は容易にできるが、ビットコインなどの異なる規格のトークンとの交換が困難という弱点が有りました。
そこで、OMGは「クリアリングハウス」という仕組みを開発しました。この「クリアリングハウス」を利用することで、BTCとETHなどの異なる規格のトークンであっても、分散型取引所で取引することが可能としています。
今後のDeFi(分散型金融)の発展とともに需要が増加していくかもしれません。
OMGの今後
OMGネットワークの特徴がわかったところで、今後のOMGの展望について検討してみましょう。
1OMGはOmiseという決済企業が開発母体、マクドナルドで利用可能
銀行口座を持てず金融にアクセスできない国民が多くいる途上国も未だ少なく有りません。
国連の定めるSDGsの中にも人々が金融サービスにアクセスできる機会をを確保することは「金融包摂」として盛り込まれています。
そこで、本人確認がなくとも通信環境さえあれば安全に利用できるブロックチェーンの技術は相性がよく注目されています。
しかし、先ほど言ったようにイーサリアムはネットワーク需要の逼迫から決済までに時間はかかる上に、送金手数料も高額となってしまっています。これでは金融包摂を実現することができません。そこで決済処理速度が速く、手数料も安いOMGのネットワークを利用することでブロックチェーンの利点を活かすことができます。したがって、OMGネットワークでは少額の決済においてその特徴を存分に発揮できると考えられます。
こういった社会の需要、OMGネットワークの特徴から2017年からタイのマクドナルドではハンバーガーなどのフード代金をOMG支払いで対応しています。OMGの開発母体が金融決済会社であるという強みが反映されているといえます。
2テザーがOMG Networkで稼働開始
テザー(USDT)というのは、米ドルに連動するように設計されたステーブルコインのひとつで価格の変動の激しい暗号資産の利益確定などをする際に重宝されています。
テザーが発行されたことで投資しやすくなり、今後OMGネットワークに資金が流入が増加する可能性もあるかもしれません。
実際の店舗の決済において価値の変動の激しい暗号資産より、テザーのような価格の安定した通貨のほうが好まれることも想定できるため、今後OMGネットワークを利用した店舗決済が増加する可能性も考えられます。
OMGで積立投資やレバレッジ取引ができるGMOコイン
- 高機能で簡単に操作できるアプリ
- レバレッジ取引や暗号資産FXでアルトコインの空売りが可能
- 安心のGMOインターネットグループ
- OMGの現物、積立、レバレッジ取引が可能
GMOコインは、2020年7月22日(水)からオーエムジー(OMG) の取り扱いを開始しました。
現在は、販売所と暗号資産FX、積立暗号資産で取り扱っています。
他にもコスモス(ATOM)やシンボル(XYM)などのアルトコインも多く取り扱っているので、他のアルトコインを取引したくなったときにわざわざ他の取引所を使うという手間がありません。
さらにGMOグループは傘下にFX会社やネット銀行も抱えており、豊富な金融ノウハウから顧客資産管理やセキュリティー面において安心感を持てるのではないでしょうか。
GMOコインの評価 | |
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オススメ度 | ★★★★☆ |
口座数 | 約46万口座 ※2021年12月末時点 |
取引単位(BTC) | 最低0.0001BTC |
現物取引手数料(BTC) | Maker:-0.01%, Taker:0.05% |
暗号資産FXスプレッド (2022/1/31時点) | ビットコイン円:2800円 イーサリアム円:804円 (変動制) |
取扱仮想通貨数 | 14種類 |
まとめ
OMGは開発母体の決済企業としての実績、テザーの稼働で今後期待が持てそうだといえます。一方で、OMGネットワーク自体の決済数は未だごくわずかに留まっており、本格的に利用されていないという状況にあります。また、分散型取引所DEXなどが稼働している様子も未確認です。
今後の動向を注視しておく必要があるといえるでしょう。
*補足*
OMGの保有者に対しBoba DAOのガバナンストークン「BOBA」が付与されることが発表されました。
日本の暗号資産取引所で唯一OMGの取り扱いのあるGMOコインでBOBAトークンエアドロップに対応する方針との発表されました。詳細については こちらをご覧ください。